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『早く、美しく、しかも、正確』

6e6bb3f0.JPG《仕事は、まず正確に、美しく、早く》タイトルとは、全く逆ですが、これは、私が工業高校(工芸科)で習ったこと。仕事というものは、まずは、間違わず正確に行うこと。間違うと、美しくなく、直すハメとなり、結局ムダな時間を喰い遅くなる。まずは、時間が多少掛かっても、まず正確に、と教えられました。当時は、すごく納得してました。

しかし、時間がかかっても構わないという仕事なら、趣味やセミプロの世界。プロ、いや、超一流の仕事人なら『早く、美しく、しかも、正確』ではならないのです。時間というものはコストです。それは、お客様にはご負担かけることになります。『早さ』も重要なのです。

写真は、組子ベッドの組子の部分です。組子のミゾを切る部分は機械でできますが、組む作業は手仕事。この部分を、それこそ『早く、美しく、しかも、正確』に仕上げることは命題でした。板にミゾ切ってあるものがありますが、それに組子を入れて組むのです。以前は、平らな板の上でやってましたが、薄いヘロヘロした組子の板は、なかなか真っ直ぐに刺さってくれなかったり、曲がったりで、正確でもなく、美しくもなく、しかも時間も掛かってました。ミゾの中で組むことによって、『早く、美しく、しかも、正確』にが、達成できました。

こういう、ひとつひとつの積み重ねが、仕事が成長していく過程でもあります。
桐箪笥、桐たんす、桐タンス、桐ダンス、すのこ、ベッド、桐、組子

プリンタ

5779efb9.jpgK5400.jpgLBP350.jpg
K550がついにヘッドが動かなくなり修理せず廃棄処分に。約1年、35000枚プリントしました。HPには、すでにK550の販売は終了してましたので、K5400を購入。しかしながら、K550で使えていた連続インク供給ができませんでした。HPが他社インク対策したと思いますが残念。それで、K550を探しましたらアマゾンに、購入したよりさらに安くででましたので即購入。LANではなくUSBでしたが、特に支障はなく、連続インク供給も問題なし。K5400は、とりあえずインクタンクに直接インクを補充することで対応することに。それと、CANON LBP350も購入。オークションで中古。こちらは、角6封筒が打てるかどうかのテストです。いまLBP220proを使ってますが、いつ壊れてもおかしくない状態。次のレーザープリンターを探していたのです。レーザーでないと封筒の文字がにじんでスッキリとできないのです。こちらは設定が面倒でしたが、角6封筒印刷、成功でした。

HP Officejet Pro K550 ¥12,800(税込)
HP Officejet Pro K5400 ¥22,890(税込)
CANON LBP350 ¥10,000(税込)←中古

留めを切る!!

0a874575.jpg額縁のように斜めに切ることを"留めを切る"といいます。四角いものを作るなら、理論上45.00度です。しかし、木材ではちょっと違います。材の幅、厚さ、長さ、堅さで、45度+αなのです。この角度が見いだせたら、接着はするのは意外と簡単。見いだせなかったら内側が空いたり、外側が空いたりするのです。

私が入社した当時、職人は、横切りという機械で、毎回合わせました。まさしく職人で。合わせるのに10分(私がやると30分)。それで製品の材料切るのは5分。しかも、その横切りは古くって微妙に振動するから、なかなか合わない、あったと思って切り終わって、チェックすると微妙に違ったりするのです。あとは、接着する時に強引に絞めて接着したり。職人は、あとでカンナで削ったりしてました。

正直ムダだな〜と思ってました、でも新参者、数ヶ月は言われた通りにやってました。しかし、我慢できなくなって、自腹と時間外で、"留めジグ"というものを作りました。それは、横切りでなく昇降板という機械で。機械の上面にアリ溝(台形状)が2本掘ってあったので、それを利用して、その溝を滑らす台をこさえました。アリ状になっているので、滑らしても台はぶれないのです。それを作ってから、ノコに対して45度のサンを接着剤と釘でしっかりと固定しました。。

tIMGP0851.jpgこうすると、毎回45度を合わせる手間もいらないし正確なのです。職人は、しばらくは使ってくれませんでしたが、数ヶ月後は、私の作った"留めジグ"は、必需品となってました。写真にあるのは2作目ですが、[S60年制作]と、私が書き記した文字がはってました。いまだに現役で、桐たんすの留めは、すべて、この"留めジグ"が活躍してます。

ところで、"留めジグ"は正確45度。材の幅、厚さ、長さ、堅さで、+αの角度を持たせるにはどうするか???これは使ってた職人が生み出したものですが、留め定規と材の間に、紙を手前挟む、奥に挟むことによって、微妙な+αの角度を持たせるようにしているのでした。

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メイドイン中国

78f6e6d9.jpg20年近く、ほうきを売りに来ているおじちゃんがいます。最初の頃はおばあちゃんに無理矢理引きつられて行商にきてましたが、いまは1人で行商。たま〜〜にしかこないので、どこの誰かも分からない。来るのは、たぶん年に3〜4回だと思う。買うのは、年に1回あるか、ないかぐらい。

先日これらたので、竹ほうきを10本買いました。竹カゴも欲しかったので、「ありますか?」と尋ねたら、「いまは職人がいなくなって作ってません」といわれました。あれ?このおじちゃんが作っていると思ってましたが、この、おじちゃんの技量はホウキまでかと思ったり。

私のところは、毎日朝掃除します。工場内であったり、外であったりと10分ほど。今日は、天気もいいし、ササの葉が残っている新品ホウキをみんなに渡して清掃。いままで使っていたものは、DIY店が買ってきたもので、すっかり竹が短くなって掃いてもガサガサでした。でも、新品の穂先はいままでの2倍ほどあって、とてもしなやか。やっぱり、おじちゃんの手作りのホウキは違うな〜。

と、感心して貼ってあるラベルをみたら、"メイドイン中国"、あららら〜〜、でした。

カンナかけと暗黙知

22a094e9.jpg暗黙知とは、"知識”のうち、勘や直観、個人的洞察、経験に基づくノウハウのことで、言語・数式・図表で表現できない主観的・身体的な知のことです。その反対が、形式知、知識”のうち、言葉や文章、数式、図表などによって表出することが可能な客観的・理性的な知のことです。(IT情報マネジメント用語事典より)

いま、職人の技をビデオに撮影して残すということが行われている、とTV番組でやってましたが、ほんとにあれで伝わるかは、甚だ疑問。どんなに文書化しても、どんなに映像化しても、そこの所の勘所は、体で覚えないとどうにもならない部分があります。

ずっと以前、桐たんす職人になりたいと本気で思ってきた人がありました。真面目でした。言われたこと教わったことは、すべてノートに筆記。仕事ぶりからしても、なんとか早く覚えたいという意識があるのがヒシヒシ伝わってきてました。私らも、彼に一日も早くノウハウを教えようと努力しました。

でも、結局、1年で脱落。それは、ノートに書き記すことのできる以外のことが、あまりに理解されなかったのです。例えば、カンナを研ぐ。砥石で研ぐわけですが、尖ったという感じが分からないというのです。刃先に水をつけてみれば、細かい水玉があったらダメ。(私が習ったのは、黒で一直線と教わりましたが)虫眼鏡と、図解で説明しましたが、私は見えているのに、当人は全くみえない。どうしても見えない。何度もやり直しで、一日中カンナ研ぎさせていたことも。本人は、言わなかったけど、いじめていると思われたかもしれません。

引出を合わせる時も、最終的には前板の上にカンナを掛けて微調整しますが、紙の半分、髪の毛一本のくらいの厚みを、全体でなく、どの部分カンナにかけるかは、ノートに書き記すことができないのです。職人の長年のカンというしか、いいようがないです。

桐たんすには暗黙知がいっぱいです。こうして書き記しているのは、暗黙知からすると些細なものです。暗黙知は、誰でもできるというものではなく、長年の経験としかいいようがないです。

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栄養失調????

06e4a79d.jpg小学5年か6年だったか、健康診断で、"ハクセン"と言われたことがあります。老人の顔のように皮膚がまだらに色が違うようになる病気です。原因は栄養失調と言われました。たいへん不思議なことを言われたので覚えているのです。毎日、お腹いっぱい食べているのに、栄養失調???

当時の食生活をふり返ると、小学4年生頃から、夕飯は私が作ってました。親父とおふくろは、自宅から10KMほど離れた、工場の方に行ってて帰りが遅かったのです。学校から帰ると、白米4:麦3で7合仕込んで電気がまに入れてON。焚きあがる迄に、先日買ってきてある魚を、醤油+水+みりんで煮付けにする。料理といったらこれでおしまい。あとは、漬け物と、いりこと、削り節。私は、この3つを混ぜるのは、いまだにスペシャルなおかず(^_^)

と、野菜がほとんどない。こんなのばかり、腹一杯くっていたので、栄養が偏り、栄養失調がハンクンになったようです。

ある本で読みましたが、漂流してある島についた10名ほどが、食料として毎日、海鳥を喰っていたそうです。そしたら次々に病気で死んで行く。病名がかっけで、その原因が、鳥をだと分かったもの1名だけが助かるというお話。

満腹=健康、ではないということを、思い出しました。
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