kakae.jpgたんすの数え方ですが、一本、二本でもなく、一台、二台でもなく、一棹(ひとさお)、二棹(ふたさお)と数えるのが正しい数え方です。

なんでそういう数え方になったかは、ちゃんと理由があります。

江戸時代の明暦3年(1657)に江戸で大火事が起こります。それまで家具の主流は、重いたんすで、移動に便利なように、たんすの下に車が付いた、車たんすでした。火事になって多くの人は、この車たんすを、我先と持ち出し、それで道路がふさがれ大渋滞。悪いことに、それらに火が燃え移ってさらに大惨事になったそうです。それで、幕府は天和3年(1683)車たんすを禁止しました。

でも、火を消すのが難しい時代、大切なものは持って逃げることしか出来なかったので軽くて燃えにくい、桐たんすが登場したのです。桐たんすには、三段重ねもありますが分割できるということも、画期的なことだったかと思います。

軽い桐たんすを、さらに、持ちやすくするのに取り付けられたのが、"棒通し"です。これは、たんすの側面についてます。これに、棒を通して担ぎ易くしたものです。それから、箪笥の数え方が、この棒=棹(さお)から、一棹(ひとさお)、、二棹(ふたさお)と数えようになったと言われています。

当社の一部の製品にも、"棒通し"付けてますが、飾りでなく、溝をつけて彫り込んでますから、ほんとに"棹"を通して担ぐことができます。

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